【世界遺産委員会とは?】具体的な役割や概要をどこよりもわかりやすく解説!

こんな方にオススメの内容!

  • 「世界遺産委員会」の概要や具体的な役割を知りたい!
  • 新しい世界遺産が誕生する過程について理解したい!
  • 世界遺産検定対策として専門用語を押さえておきたい!
  • 教養として世界遺産に関する知識を身につけたい!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ ブルートラベラー 青野真
みなさん、どうもです!今回は世界遺産を学ぶ上で外すことのできない「世界遺産委員会」についておもしろ&わかりやすく学んでいきましょう!


何事も基礎を押さえることは大切だよね!よろしくお願いします!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん

当記事のポイント

  1. 世界遺産委員会の大きな役割は世界遺産登録にふさわしいかどうかの審議をすること!
  2. 世界遺産登録の審議の結論は4つに大きく分けられる!
  3. 世界遺産検定の受験を考えている場合は、「期日」や「参加国数」などの世界遺産委員会に関係する数字は必ず押さえておくこと!

世界遺産委員会の大まかな概要

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ 世界遺産委員会とは 世界遺産委員会の大まかな概要


世界遺産について触れていると「世界遺産委員会」というワードはよく聞くよね!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん


おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ ブルートラベラー 青野真
世界遺産の登録をする過程で重要な役割を担うのが世界遺産委員会だからね!


つまり世界遺産委員会が無いと新しい世界遺産は誕生しないわけだね!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん


世界遺産委員会の役割(4段階の審議結果)

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ 世界遺産委員会とは 世界遺産委員会の役割(4段階の審議結果)

世界遺産委員会の役割はズバリ
新規登録を目指す自然・文化財が世界遺産としての価値を持つかどうかの審議をすることです!
(細かく分けると世界遺産登録の審議以外にもありますので詳しくは後述の「世界遺産委員会による具体的な審議内容」で触れていきます)

世界遺産登録の審議では大きく分けて4段階の結論に分けられます。


登録


その名の通り
世界遺産に登録されるにふさわしいと判断され世界遺産リストへの掲載が決定します。


情報照会


世界遺産委員会が追加情報を求める結論です。

つまり情報が不足しているため
もう少し世界遺産に登録される価値がある証明になる情報が欲しいということです。

この結論になった場合は
その年の世界遺産委員会で登録されることはなく
次回以降の世界遺産委員会に改めて推薦書を提出して審査を受けることができます。



おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ ブルートラベラー 青野真
ちなみに最初に推薦した年から4年以上たってから推薦書を出すと「新たに推薦する世界遺産候補」とみなされます。


登録延期


その名の通り
その年の世界遺産委員会では登録にならず
翌々年以降の世界遺産委員会で再度登録の審議を受けることになる結論です。

前述の情報照会と似ていますが
大きな違いとしては下記になります。

  • 推薦書の内容を大きく改定する必要がある。
  • そもそも調査の段階からやり直す必要がある。
  • 改定した推薦書を提出しても次の世界遺産委員会での審議対象にならない(最低でも提出してから1年半の審議期間を要するため


つまり次の登録までの期間の短さで言うと「情報照会 > 登録延期」なイメージだね!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん


おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ ブルートラベラー 青野真
学校で例えるなら情報照会が「追試」、登録延期が「留年」って感じだね!


不登録


ストレートに言うと
世界遺産にふさわしくない」という結論です。

不登録になった場合は基本的にはもう同じ遺産を推薦することはできません!

ただし下記の2点に該当する場合は例外で再推薦が可能な場合もあります。

  • 新たに科学的情報が得られた場合
  • 1度目の審議とは別の登録基準で推薦書を作成した場合

具体例を挙げると
「1度目の推薦書には記載されていなかった希少価値のある動植物がその後見つかった」
このような場合などですね。

また自然遺産登録を目指していたが、文化遺産登録に変更して再度推薦するようなケースも該当します。

日本の遺産だと「富士山」が該当しますね。

もともとは自然遺産登録を目指して推薦していた富士山ですが
希少価値という点が弱い
ゴミなどの環境問題
などが原因で自然遺産としての登録は実現しませんでした。

しかしその後、伝統的文化の誕生や多くの文化人・芸術家に影響を与えた点が評価されて2013年に文化遺産として登録されました。

詳しくは下記の記事で富士山について書いているのでよければ併せてご覧ください。

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ 【富士山 | なぜ自然遺産ではなく文化遺産?】世界遺産の評価ポイントを小学生でもわかるように解説!【富士山 | なぜ自然遺産ではなく文化遺産?】世界遺産の評価ポイントを小学生でもわかるように解説!

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ ブルートラベラー 青野真
ただ再推薦はハードルが高いので事前の調査や推薦書の執筆を綿密に行うことが大切ですね!


世界遺産委員会による具体的な審議内容

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ 世界遺産委員会とは 世界遺産委員会による具体的な審議内容

世界遺産登録の審議を含め、具体的な審議内容は大きく分けて下記の7つになります。

  1. 世界遺産リストへの登録推薦書が提出された遺産の審議
  2. 危機遺産リストへの遺産登録や解除の決定
  3. 世界遺産リスト登録遺産の保全状況のモニタリング及び報告書を通した調査
  4. 世界遺産基金の使途の決定
  5. 作業方針の改訂及び採択
  6. 2年ごとの世界遺産条約締約国会議とユネスコ総会への活動報告書提出
  7. 国際的援助の要請の審査


なんかたくさん役割があって全てを把握するのは難しいな(焦)
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん


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最低でも「世界遺産リストへの登録の審議」「世界遺産の保全状況のモニタリング(確認)」この2つは押さえておこう!


世界遺産委員会の委員国の構成とルール

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ 世界遺産委員会とは 世界遺産委員会の委員国の構成とルール


おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ ブルートラベラー 青野真
世界遺産委員会に参加できる国数や参加条件には厳密なルールがあります!


どの国でも参加できるわけでは無いんだね!
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世界遺産委員会自体は1976年の世界遺産条約締約国会議において設立されました。

この設立当初の世界遺産委員会の国数は、世界遺産条約を締約している国の中から「15カ国」で構成されていました。

しかし世界遺産条約の締約国が40カ国を超えたため、1977年の第1回世界遺産委員会からは「21カ国」に変更されました。
(「世界遺産条約」の概要についてはこちらの記事を参考にしてください)



おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ ブルートラベラー 青野真
ちなみに世界遺産委員会は基本的には毎年1回開催されます!


世界遺産委員会の構成は下記の通りです。

役割国数
議長国(世界遺産委員会の開催国)1カ国
副議長国5カ国
書記国1カ国

この7カ国で構成された準備会議を「ビューロー会議」と言います。

ビューロー会議の主な役割は「世界遺産委員会の進行」「作業日程の決定」などです。

そして世界遺産委員会の最終日に次の世界遺産委員会のビューロー会議に参加する国が決まります。



ビューロー会議の構成国は1年で変わるんだね!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん


また21カ国で構成される世界遺産委員会の委員国は任期6年と長めです。

しかし公平を維持するために、自発的に4年で任期を終えることが理想的とされているのです!

さらに地域における公平を維持するために下記のようなグループ分けと各グループ毎の最小の委員国数が決まっています。

地域国数
西欧&北米2カ国
東欧2カ国
中南米&カリブ海2カ国
アジア&太平洋(オセアニア)3カ国
アフリカ4カ国
中東2カ国


公平な審議を行うためにここまで厳密なルールが決まっているんだね!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん


世界遺産:トレーニングテスト

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ 世界遺産委員会とは



おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ ブルートラベラー 青野真
今後「世界遺産検定」の受験を考えている方はぜひ下記の問題にトライしてみてください!今回学んだことの復習を兼ねてやってみるのもいいですね!


(「世界遺産検定」の概要についてはこちらの資料を参考にしてください)

3級レベル

世界遺産委員会の審議段階として誤っているものを選びなさい。

  1. 登録
  2. 情報照会
  3. 保留
  4. 不登録

答え(タップ)>>

2級レベル

世界遺産委員会が推奨している委員国の任期として正しいものを選びなさい。

  1. 8年
  2. 6年
  3. 4年
  4. 2年

答え(タップ)>>

1級レベル

世界遺産委員会の審議内容として誤っているものを選びなさい。

  1. 世界遺産基金の使途の決定。
  2. 世界遺産リスト登録遺産の保全状況のモニタリング及び報告書を通した調査。
  3. 危機遺産リストへの遺産登録や解除の決定。
  4. 世界遺産条約の締約の承認及び解除。

答え(タップ)>>

「世界遺産委員会」のまとめ

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ 世界遺産委員会
  • 世界遺産委員会で出される結論は「登録」「情報照会」「登録延期」「不登録」の4段階に分けられる!
  • 世界遺産委員会での審議内容は「新たな世界遺産登録」「世界遺産基金の使途の決定」「保全状況のモニタリング」である!
  • 世界遺産委員会は21カ国で構成されるが、公平を維持するために4年で任期を終えることを推奨している!
  • 「議長国:1カ国」「副議長国:5カ国」「書記国:1カ国」の7カ国で構成される準備会議をビューロー会議という!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん ブルートラベラー

おまけ:新たに世界遺産に登録される件数の上限が年々厳しくなっている!?

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ 世界遺産委員会とは

まずは下記の表をご覧ください。

ルール期間
具体的な上限無し。世界遺産委員会設立〜2003年
1回の世界遺産委員会での登録上限は「45件」まで。各国の推薦上限は1件で自然遺産が含まれる場合は2件まで2004〜2006年
各国の推薦上限は「文化遺産:2件」まで(自然遺産の具体的な上限は無し)2007〜2013年
各国の推薦上限は「文化遺産:1件」「自然遺産:1件」まで。2014〜2019年
1回の世界遺産委員会での登録上限は「35件」まで。各国の推薦上限は1件まで。2020年〜

このように
登録できる世界遺産の件数は年々少なくなってきています。

少なくなっている最大の原因が

ユネスコの財政難や人手不足により遺産の保護に尽力を注げなくなる懸念があるため!



確かに世界遺産の数が増えると管理が大変になりそうだよね!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん


こうして現在は「量より質」といったように
一つひとつの世界遺産登録に対してこれまで以上により慎重に審議されるようになりました。