【なぜアルハンブラ宮殿は世界遺産?アルバイシンとは?】登録理由&歴史をわかりやすく解説!

こんな方にオススメの内容!

  • アルハンブラ宮殿やアルバイシンの正体を知りたい!
  • アルハンブラ宮殿が世界遺産登録された理由が気になる!
  • スペインの歴史について理解したい!
  • 教養として世界遺産に関する知識を身につけたい!
  • 世界遺産検定の受験を考えている!
  • スペインへの旅行を考えている!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ ブルートラベラー 青野真
今回は「アルハンブラ宮殿」についておもしろ&わかりやすく学んでいきましょう!

スペインで最も有名な宮殿だよね!イスラム建築が残されている理由が気になる!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん

遺産ポイント

  1. イベリア半島におけるイスラム教最後の国「グラナダ王国(ナスル朝)」繁栄の地
  2. レコンキスタによりイスラムが終わりキリストの時代が再来
  3. 構成資産は「アルハンブラ」「ヘネラリーフェ」「アルバイシン地区」の3つ

「アルハンブラ宮殿」のプロフィール

登録名称グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区
登録年1984年
所在国スペイン
登録ジャンル文化遺産
登録基準(i)(iii)(iv)

そもそも「アルハンブラ宮殿」とは?(登録名称の解説)

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 そもそも「アルハンブラ宮殿」とは?(登録名称の解説)

アルハンブラの「ナスル宮殿」入り口付近にある「コマレス宮殿」

「アルハンブラ宮殿」の正体を知るためにも、まずは世界遺産登録名称を分析していきましょう。

  • グラナダ:スペイン南部、アンダルシア州の都市(グラナダ王国時代の首都)
  • アルハンブラ:複数の宮殿や城から構成されるかつてのグラナダの中心地
  • ヘネラリーフェ:かつての王様たちの避暑地(夏の離宮)
  • アルバイシン地区:グラナダがイスラム教国だった時代の大規模住居エリア
アルハンブラはあくまでも施設の一つにすぎないんだね!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん

アルハンブラとは、かつて存在した「グラナダ王国」に建造された複数の宮殿が点在するエリアを指します。

そもそもアルハンブラは、グラナダ市内にある丘の上にあり、その丘を天然の城塞として活用していました。

つまり、敵国からの攻撃に備えた軍事施設という役割も兼ねそろえていたのです!

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アルハンブラのある丘全体は現在でも城壁に囲まれている様子を見ることができます!

その他の「ヘネラリーフェ」や「アルバイシン地区」もまた、現在のグラナダで見ることができます。

なお、一般的に言われている「アルハンブラ宮殿」とは、主に「ナスル宮殿」のことを指すことが多いです。
(ナスル宮殿に関しては、後述の構成資産紹介で詳しく解説します)

世界遺産登録理由

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 世界遺産登録理由

アルハンブラ宮殿は丘を”天然の城塞”として利用して建てられている

アルハンブラ宮殿などが世界遺産登録された理由は、下記の2点に大きく分けられます。

  • 今なおイスラム文化・建築が残されている
  • 世界を代表する美しい建築・装飾が見られる

今回の世界遺産キーワードは、「イスラム文化」です!

グラナダのあるスペインは、現在でこそキリスト教を主な宗教とする国です。

しかし、アルハンブラ宮殿が建てられた時代のグラナダは、イスラム教の国が支配してました。

つまり、イスラム文化が見られる点が世界遺産として高く評価を受けたのです!

グラナダは時代によって宗教が大きく変わっていった街なんだね!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん

なお、グラナダでイスラム文化が栄え、その後衰えた理由については、後述の「理由1:今なおイスラム文化・建築が残されている」で詳しく解説します。

理由1:今なおイスラム文化・建築が残されている

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 理由1:今なおイスラム文化・建築が残されている

宮殿内のいたる所でイスラム建築のアーチを見ることができる

イスラム教国からキリスト教国へと変わってから約500年が経った現在のグラナダでも、イスラム教の文化や建築物が見られる点は、世界遺産登録において大きな評価を得ました!

現在のヨーロッパの人々の宗教の大半は、キリスト教です。

そのため、ヨーロッパ各国で見られる建物の多くが、「教会」「修道院」などといったキリスト教関連施設です。

一方でスペインは、イスラム教を信仰する人が多く暮らすアフリカ大陸の近くという地理的な面、加えて歴史上イスラム教国が支配していた時代が長かった影響により、イスラム文化が根強く残されています。

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特にアフリカ大陸に近いスペイン南部のアンダルシア州にはイスラム文化を色濃く残す都市が多いです!

このように、グラナダのあるスペイン南部は他のヨーロッパの地域を見渡してもなかなか見ることのできない、”ヨーロッパの中の小さなイスラム教国”を見ることができる特殊な場所なのです。

でもどうしてグラナダではここまで多くのイスラム建築を見ることができるの?
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん

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かつてスペインに存在したイスラム教国最後の拠点がグラナダだったからだよ!

グラナダでイスラム教国が誕生

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 グラナダでイスラム教国が誕生

アルハンブラには敵国からの攻撃に備えた軍事設備が備えられている

8〜15世紀のスペインは、イスラム教国が支配してました。

特にイスラム教徒の多いアフリカ大陸近くのスペイン南部は、キリスト教の国「スペイン王国」が誕生するギリギリまでイスラム教国が支配し続けた長い歴史があります。

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スペイン南部はグラナダやコルドバなど現在でもイスラム文化が色濃く残る都市が多いです!

そして、次第にキリスト教がスペインの支配エリアを拡大していく上で、最後まで残ったイスラム教の支配エリアがグラナダだったです!

つまり、グラナダはイベリア半島(スペイン)最後のイスラム王朝が置かれた都市なのです。

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ちなみにグラナダ以前のイスラム王朝の首都は「セビージャ」「コルドバ」などに置かれてました!

グラナダを首都として置いていたイスラム王朝の名前は「ナスル朝」。

そんなナスル朝が建国したスペイン最後のイスラム教国「グラナダ王国」は、当時のイスラム勢力の支配者だったムハンマド1世によって1232年に誕生しました。

王国は約200年間も存続し、最盛期のアルハンブラには最大で約2,000人もの人々が暮らしていたとされています。

スペインにいたイスラム教徒の人々がみんなグラナダに集まったイメージだね!
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グラナダ王国が約200年間も存続することができた最大の要因は、スペインで支配エリアを広げていたキリスト教国「カスティーリャ王国」と良好な関係を築くことに全力投球していたためです!

この結果、すぐに領土を奪われることなく、グラナダ王国の繁栄に必要な商工業の発展に尽力を注ぐことができました。

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キリスト教国に反抗するのではなく様子を伺って”安定した国づくり”を優先させたのです!

イスラム教国の衰退

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 イスラム教国の衰退

しかし、残念ながらグラナダ王国の時代は1492年に終わりを迎えます。

王国が終わりを迎えることになった最大の要因は、キリスト教国によるレコンキスタです!

用語メモ

レコンキスタとは、8〜15世紀にかけてイスラム教国に領土を奪われていたキリスト教国がイベリア半島(現在のスペイン)を奪い返した出来事。スペイン語で「再征服」という意味で、「国土回復運動」とも称される。

前述の「グラナダでイスラム教国が誕生」でも解説したように、グラナダはスペイン最後のイスラム王朝の支配都市でした。

そのため、グラナダが奪い返されたことによって、イスラム教国の時代に幕が下ろされたのです。

最後のイスラム教国の都市が無くなったことでスペインは完全にキリスト教の国となったんだね!
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とはいえ、グラナダは最後の最後までイスラム教の文化を守り続けた都市です。

そのため、グラナダは他のスペインのどの都市よりも、今なおイスラムの面影を色濃く残す都市として知れ渡ったのです。

理由2:世界を代表する美しい建築・装飾が見られる

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 理由2:世界を代表する美しい建築・装飾が見られる

緻密な設計が重ねられたアルハンブラでは多様なイスラムデザインが見られる

グラナダでは

キリスト教 × イスラム教

このような、世にも珍しい2つの宗教が混ざり合った文化が長らく育まれてきました。

そのため、他の街ではなかなか見られない独特な建築様式や装飾が誕生したのです!

【グラナダの代表的な建築・装飾】

  • アラベスク模様:植物やアラビア文字などをモチーフにして作られる装飾・デザイン。
  • ムカルナス:洞窟内で見られるようなつらら石(鍾乳石)に似せた天井装飾。数種類のタイルを組み合わせることで立体的に見せている。
  • イスラムの庭園様式:水路や光を用いてイスラム教の聖典「コーラン」の中の楽園を表現した独特な庭園技術。

このように、随所にイスラム教の信仰や世界観を表現している建築物が多い点が、グラナダ建築・装飾最大の特徴です!

でもどうしてキリスト教徒の人々はイスラム建築を壊したりしなかったの?
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あまりにも美しいイスラム建築に魅了されたからだよ!

世界史上、宗教が入れ替わるたびに、過去に存在した宗教関連の建物は取り壊されるケースが多いです。

一方で、グラナダにあるイスラム教の建築物は、そのあまりにも繊細で美しい装飾、優れた建築技法に魅了されたキリスト教徒の人々は破壊することをためらったのです。

そのため、破壊してキリスト教関連施設を建てるのではなく

モスク ⇨ 教会

このように建物は取り壊さず、用途を変えて建物を使用し続けることにしました。

取り壊さなかった結果、現在でもグラナダを含むスペイン南部の都市ではイスラム建築を見ることができるのです。

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このようにうまく宗教の融合が行われた歴史を持つ建物や街並みは世界遺産登録されやすい傾向があります!

なお、同じくイスラム文化を色濃く残すスペインの都市としては、グラナダ近くの「コルドバ」も挙げられます。

コルドバに関しては下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひグラナダと比較しつつ併せて読んでみてください。

合わせて読みたい!【コルドバ歴史地区 | メスキータ】世界遺産登録理由やイスラム建築を含む魅力をわかりやすく解説!【コルドバ歴史地区 | メスキータ】世界遺産登録理由やイスラム建築を含む魅力をわかりやすく解説!

構成資産

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 構成資産

アルバイシン地区の「サン・ニコラス展望台」から見た夕暮れのアルハンブラ宮殿

グラナダで登録されている世界遺産は、主に下記の3つから構成されています。

  • アルハンブラ(複数の宮殿+城)
  • ヘネラリーフェ(離宮)
  • アルバイシン地区(イスラム教徒の住宅街)

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 構成資産 地図

特にアルハンブラは、さらに細かく複数の建物で構成されているため、各建物によって世界遺産登録ポイントが異なってくる点も特徴です。

アルハンブラ宮殿

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 アルハンブラ宮殿

アルハンブラは複数の宮殿や城で構成されている

  • かつてのイスラム王朝の中心地
  • 宮殿&城塞”として丘の上に建てられている
  • 約170年も年月をかけて完成した”イスラム建築の最高傑作

かつて存在したイスラム王朝の最重要エリアと言っても過言ではないのが、アルハンブラです!

丘という天然の要塞をうまく活用して、丘の上に次々と建物が建築されました。

王様が暮らす宮殿はもちろん、住宅、モスク、役所、学校など、様々な施設が集結していたのです。

ちょっとした街と言えるほどの規模があったんだね!
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全ての建物が完成するには、約170年もかかっています。

理由は、歴代の王様が改築&増築を重ねたためです。

イスラム教国が支配していた当時のグラナダは、ここアルハンブラの存在無しには機能しなかったと言っても過言ではありません。

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アルハンブラ内にある主要施設を細かく見ていきましょう!

ナスル宮殿

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 ナスル宮殿

124本もの列柱が連なる「ライオン宮」はナスル宮殿の中心

  • アルハンブラ宮殿の心臓部分
  • 王様が国の取りまとめを考える部屋などがある
  • 繊細で美しい装飾・建築が随所で見られる

グラナダの中心がアルハンブラであるならば、ナスル宮殿は王様が晩年過ごした国の心臓部分です。

国の方針などは、ナスル宮殿内にある部屋で取り決められていました。

また、「メスアール宮」「ライオン宮」「コマレス宮殿」など、イスラム文化を色濃く残す装飾・建築を見ることができるのもナスル宮殿の特徴です。

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特に124本の柱が見られる「ライオン宮」はアルハンブラのハイライトとも言える場所です!

バルタル庭園

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 バルタル庭園

水面に反射する姿が美しい「バルタル庭園」

  • 美しいタイル装飾が特徴
  • もともとは貴族の宮殿、住居、モスクが立ち並んでいた
  • イスラム教徒の住宅街「アルバイシン地区」を見渡せる

ナスル宮殿に隣接してつくられた、アルハンブラで最も有名な庭園です。

宮殿の美しさをより引き立てる役割を持っています。

アルカサバ

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 アルカサバ

グラナダ王国時代の防衛の拠点「アルカサバ」

  • アルハンブラをキリスト教国の攻撃から守るための城塞
  • 住居と軍事の2つの役割を持つ
  • ローマ時代の砦の跡地に造られた

アルハンブラを守るための軍事施設として建てられました。

アルハンブラの中では最も古い建物で、防衛のための工夫がいくつも見られます。

カルロス5世宮殿

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 カルロス5世宮殿

アルハンブラエリアを代表するキリスト教建築「カルロス5世宮殿」

  • カルロス5世によって建てられた比較的新しい宮殿
  • イスラム文化は見られずキリスト文化が反映されている

アルハンブラでは珍しく、当時流行していたキリスト教の建築様式「ルネサンス」を採用して建てられました

なぜなら、グラナダがキリスト教国になった後に建てられた、比較的新しい宮殿だからです。

建築理由は、”グラナダを未来のスペインの首都にする”、というカルロス5世の強い決心があったためです。

現在は、博物館や美術館として使われています。

ヘネラリーフェ離宮

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 ヘネラリーフェ離宮

ネバダ山脈の雪解け水を利用して造られた噴水

  • 王族の避暑地(夏の別荘)
  • ふんだんに水を使用しているため”水の宮殿”とも言われる
  • イスラムの優れた造園技術が見られる

アルハンブラ宮殿完成後につくられた、王族のための避暑地です。

避暑地と言われることだけあり、建物内にはいくつもの水路(アセキア)、噴水が設けられ、涼しさを関じられるスポットになっています。

噴水などの水は近くのネバダ山脈の雪解け水を活用しており、高低差を利用した水路設計など、イスラムの優れた造園技術が見られます。

庭園からもイスラム教の人々の建築センスが見られるんだね!
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また、建物よりも庭園の面積の方が広く取られている点も特徴です。

庭園には、つげの木、糸杉など多様な木が生い茂り、バラやカーネーションなど美しい花々で彩られています。

アルバイシン地区

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 アルバイシン地区

室内温度の上昇を防ぐために白く塗られた家屋が立ち並ぶ「アルバイシン地区」

  • レコンキスタの激戦地
  • グラナダで最も古い住居エリア
  • 白壁の民家やモスクが密集しているのが特徴

かつてイスラム教徒の人々が多く暮らしていた住居エリアが、アルバイシン地区です。

アルバイシン地区の成り立ちは、グラナダから北部に位置するバエーサという街で暮らしていたアラブ人が、キリスト教徒に追い払われてやってきたことが始まりとされています。

【アルバイシン地区の特徴】

  • 日光を反射させ室内温度の上昇を防ぐために家屋の多くが白で塗られている。
  • 敵の侵入を防ぐために迷路のような細道が続く。
  • 教会などのキリスト教関連施設も混在している。

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アルハンブラが国の中心なら、アルバイシンは住民生活の中心ですね!

本日の確認テスト

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区
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今後「世界遺産検定」の受験を考えている方はぜひ下記の問題にトライしてみてください!

今回学んだことの復習を兼ねてやってみるのもいいよね!
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(「世界遺産検定」の概要についてはこちらの資料を参考にしてください)

3,4級レベル

8〜15世紀の間グラナダを支配し続けた宗教の名称として正しいものはどれか。

  1. キリスト教
  2. ジャイナ教
  3. イスラム教
  4. ユダヤ教

答え(タップ)>>

2級レベル

随所で水路や噴水が見られ王族の避暑地として建造された建物の名称として正しいものはどれか。

  1. ヘネラリーフェ
  2. エルシモロ
  3. アルバイシン
  4. アルカサバ

答え(タップ)>>

1級レベル

「グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区」に関する説明として誤っているものはどれか。

  1. 周辺には交通手段として「ジンフェルグラハト」など運河が張り巡らされている。
  2. 歴代の王が増改築を行なった結果、宮殿全体の完成に約170年かかった。
  3. 宮殿内にはアラベスク模様やムカルナスなどイスラム装飾が随所に見られる。
  4. バエーサから追い出されたアラブ人が定住した場所がアルバイシン地区の始まり。

答え(タップ)>>

まとめ

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区
  • 世界遺産登録範囲は「アルハンブラ(宮殿群)」「ヘネラリーフェ(離宮)」「アルバイシン地区」の3つに分けられる。
  • イスラム文化が見られる点が世界遺産として高く評価を受けた。
  • グラナダはイベリア半島におけるイスラム王朝最後の「ナスル朝」が存在した都市。
  • 1492年にレコンキスタによってスペインでのイスラム教時代が終わりを迎えた。
  • アラベスク模様」「ムカルナス」など随所にイスラムデザインが見られる。
  • アルハンブラは「ナスル宮殿」「バルタル庭園」「アルカサバ」「カルロス5世宮殿」などに分けられる。
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん ブルートラベラー

おまけ:「アルハンブラ宮殿」のプチ観光情報

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 「アルハンブラ宮殿」のプチ観光情報

「ヘネラリーフェ離宮」ではバラやカーネーションなど色とりどりの花を見ることができる

最寄り空港グラナダ空港
公用語スペイン語
通貨ユーロ
観光のベストシーズン4〜10月
時差8時間(サマータイム時は7時間)
※日本の方が8時間進んでます。
治安普通(夜間の一人歩きは要注意)
物価普通(日本とほぼ同じ)
入場料アルハンブラ宮殿&ヘネラリーフェ離宮:14ユーロ
アルバイシン地区:無料

グラナダはスペインを代表する人気観光地です。

そのため、ホテルや飲食店、お土産店などは非常に充実しています。

一方で、細い道や暗い道などが多いのが特徴で、夜間を一人歩きすることは避けた方が無難です。

とはいえ、アルハンブラ宮殿などの主要観光スポットは警備員も多いため、日中の観光で身の危険を感じることはあまりないでしょう。

事前に避ける場所を把握しておこう!
おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ レオンくん

アクセス

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 アクセス

グラナダ中心部は大聖堂や教会などキリスト教関連施設が点在する

残念ながら、日本からグラナダへの直行便は就航していません

そのため、スペイン到着後、国内線or鉄道を利用してアクセスすることになります。

【マドリード(首都)からのアクセスの場合】

  • 成田 [フライト時間:約13時間] ⇨ マドリード・バラハス空港
  • アトーチャ駅 [乗車時間:約3時間30分] ⇨ グラナダ駅
  • グラナダ駅 [徒歩:約50分] ⇨ アルハンブラ宮殿
  • 「グラナダ駅 – アルハンブラ」間はバスの利用も可能。

【バルセロナからのアクセスの場合】

  • 日本各空港 [フライト時間:約11時間] ⇨ 中東各都市(ドバイ、ドーハ、他) [フライト時間:約7時間] ⇨ バルセロナ・エル・プラット空港 [フライト時間:約1時間30分] ⇨ グラナダ空港
  • グラナダ空港 [バス乗車時間:約30分] ⇨ カテドラル前 [徒歩:約30分] ⇨ アルハンブラ宮殿

成田発の場合、時期や曜日によっては首都マドリードへの直行便が就航しています。

マドリードから鉄道でグラナダへ行くルートが、最も短時間でアクセスできる方法です。

グラナダ観光のコツ&注意点

おもしろわかる!世界遺産ユニバーシティ グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン地区 グラナダ観光のコツ&注意点

アルハンブラのメインスポット「ナスル宮殿」には常に長蛇の列ができている

  • アルハンブラ宮殿(ナスル宮殿)は必ず事前にネット予約する
  • 全ての主要スポットを巡るには最低2日は必要
  • 「アルハンブラバス」をうまく活用しよう

一言に「アルハンブラ宮殿」と言っても、広大な敷地にいくつも宮殿が点在しているため、数時間で周れるような観光地ではありません。

他の「アルバイシン地区」などの世界遺産スポットを巡ることを考えると、最低でも2日は滞在しましょう。

また、アルハンブラで最も人気の高い「ナスル宮殿」は、当日チケットの購入は困難です。

公式ホームページで、事前に時間指定の予約をすることを強くおすすめします。
(直前の予約だとチケットが売り切れる可能性あり)

世界遺産登録されているスポットへ行くには、多くの坂や階段を登る必要があります。

もちろん徒歩で周ることも可能ですが、「アルハンブラバス」を活用することで疲労を最小限にして主要スポットを巡ることができます。

参考文献・注意事項

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