こんな方にオススメの内容!
- そもそもユーレイルパスがなにかを知りたい!
- ヨーロッパでの移動手段を探している!
- 鉄道乗り放題のパス情報を知りたい!
- ユーレイルパスを利用するメリット&デメリットを知りたい!
- ヨーロッパ旅行を計画している!
ユーレイルパスとは?
ユーレイルパスとは、ヨーロッパの鉄道が乗り放題になる夢のような鉄道チケットです。
乗り放題になる期間は、購入したパスの種類によって変わってきます。
また、期間や乗り放題になるエリアによってパスの料金も変わってきます(パスの期間や種類に関しては後述の「パスの種類」で解説)。
ヨーロッパには大小様々な魅力的な街や歴史的建造物が点在しているため、いろんな場所を訪問したいと考える観光客に人気のパスです。
このパスを片手に、ヨーロッパ中を鉄道で巡る旅をするのも面白いです。
ユーレイルパスとインターレイルパスの違い
ユーレイルパスに似たものとして、「インターレイルパス」というパスもあります。
ヨーロッパ内で利用できる鉄道乗り放題パスという点は同じです。
ただし、下記のように利用できる対象者に大きな違いがあります。
対象者 | 公式HP | |
---|---|---|
ユーレイルパス | ヨーロッパ以外の国の国民(つまりヨーロッパ以外の外国人観光客向け) | 詳細 |
インターレイルパス | ヨーロッパの国の国民(ヨーロッパに住んでなくてもOK)、またはヨーロッパに住んでいる人が対象(国籍は問わない) | 詳細 |
なお、インターレイルパスを購入する際には、ヨーロッパ在住を証明するための滞在許可証やビザの提出が求められるので、必ず手元に準備しておきましょう。
一方で、ユーレイルパス購入の際はパスポートを持っていればOKです。
パス対象国
ユーレイルパスを使って鉄道を利用できる国数は、33カ国です。
ヨーロッパ | アイルランド、イギリス、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランド、ドイツ、デンマーク、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フランス、スペイン、ポルトガル、イタリア、スイス、オーストリア、チェコ、ハンガリー、スロバキア、スロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ、ルーマニア、ブルガリア、北マケドニア、ギリシャ(モナコ、ヴァチカン、サンマリノ) |
---|---|
中東 | トルコ |
対象外 | アルバニア、コソボ、ロシア、ベラルーシ、モルドバ、アイスランド |
パスの種類
ユーレイルパスには、大きく分けて下記の3種類があります。
パス名 | 詳細 | 最短期間 | 有効期限 |
---|---|---|---|
1カ国パス | 1つの国で期間中乗り放題。国境を越える列車に乗る場合は追加でチケットを購入する必要がある。※「ベネルクスパス」のように、一部パスは複数国で利用可能。 | 1日 | 1カ月 |
グローバルパス | パス対象国であれば国境を超えて自由に列車に乗ることができる。 | 7日間 | ※購入パスによって異なる |
フェリーパス | 具体的なパス名は「ギリシャの島々パス」。鉄道ではなくフェリーが乗り放題になるパスで、座席の予約も料金に含まれている。 | 4日間 | 1カ月 |
各パスに記載の日数は、鉄道を利用できる日数です。
指定の期間内であれば数日に分けて利用することも、連続で利用することもできます。
ただし、グローバルパスには「フレキシパス(好きな日にちを選択)」「連続使用パス」の2種類があり、連続使用パスは文字通り有効期限ではなく、指定の日数分連続で使用するルールです。
また、「ギリシャの島々パス」以外のパスでは、追加料金を支払わない限りフェリーに乗船することはできません。
ただし、あくまでもフェリーの乗船料金全てがパスに含まれていないだけで、ユーレイルパスを持っていることでフェリーの乗船料金の割引が適用されます。
もし、自分がどのパスの購入が良いかわからない場合は、まずはユーレイルのパス検索システムを活用してみましょう。
必要事項を記入すると、システムが自分に最適なパスを提案してくれます(詳細は後述のパスの探し方で解説)。
パスの探し方
ユーレイルパスの探し方は、大きく分けて以下の3つの方法があります。
パスの種類から選ぶ | 「1カ国パス」「グローバルパス」「フェリーパス」の3つから選択(詳細は前述)。既にルートや目的地が決まっている人におすすめ。 |
---|---|
旅行ルートから選ぶ | ユーレイルパス対象国が載っている地図を見ながらルートを検索(検索画面はこちら)。地図上からどのようなルートで鉄道旅を楽しむか決めたい方におすすめ。 |
スケジュールから選ぶ(日数) | 各国の各鉄道の運行スケジュールを見ながら旅のスケジュールを決める(詳細はこちら)。距離や所要時間を見て必要な日数を考えてから決めたい方におすすめ。 |
既に具体的なルートや目的地が決まっている場合は、最初からパス選びをして問題ありません。
一方で、具体的なルートや目的地が決まっていない方、旅行に使える日数が定まっていない方は、ユーレイルが用意している地図検索機能や時刻表等を見てから計画を立ててみましょう。
パスの形式
ユーレイルパスの形式は、大きく分けて以下の2つがあります。
紙のパス | モバイルパス | |
---|---|---|
概要 | 手で握れるほどの大きさの紙に利用鉄道や使用日時を記載して使う。乗車するたびに駅員さんに紙のパスを見せることで乗車が可能。 | ユーレイルの公式スマートフォンアプリをインストールして使用。乗車時のパスの提示、運行スケジュールの確認など全てアプリ内で行う。 |
メリット | 物理的なものが手に入るため、思い出の品として残したい方におすすめ。スマホ操作が不慣れな方におすすめ。 | パスの役割だけでなく、路線検索や運行スケジュールの確認も行える。紛失リスクを減らせる。仮にスマホを紛失しても、別デバイスで再設定すれば利用を再開することができる。 |
デメリット | 紛失した場合再発行できない(再度購入が必要)。記入漏れがあるとペナルティを受けることがある。鉄道路線や運行スケジュールの確認はWEBや別冊子でしか行えない。パスの配送手数料がかかる。 | アプリのインストールが必要。アプリが日本語非対応。充電切れなどでスマホ操作ができなくなると列車に乗車できない。 |
パスの購入は、紙、モバイルどちらであってもWEB上から申し込みます。
ただし、実際にパスとして使用する際に、紙を持って鉄道を利用するか、それとも自分のスマホにパスを読み込んで利用するかを選択することができます。
もし、モバイルパスを選択した場合は、「Rail Planner」というユーレイルのスマートフォンアプリをインストールすることが必要です。
ただし、下記の国々は紙パス、またはモバイルパスしか選択できないので注意しましょう。
紙パスのみ | ラトビア |
---|---|
モバイルパスのみ | ドイツ |
※ただし、ユーレイルグローバルパスを利用する場合はパス形式は問わない。 |
ルール・条件
ユーレイルパスを利用する上で、事前に知っておくべきルール・条件があります。
事前に上記のルール・条件を理解しておかないと、どんなに鉄道が乗り放題になるとはいえユーレイルパスを利用するメリットを活かせなくなってしまいます。
とくに、無料(座席予約不要)で乗車できる鉄道の種類に関しては要注意です。
せっかくユーレイルパスを購入したのに、乗車のために結局追加代金を支払うことになり、かえってコストパフォーマンスが悪くなることもあります。
なお、ユーレイルの「座席予約」ページを使うことで、自分が乗車予定の鉄道が有料(座席予約必須)なのか、それとも無料なのかを事前に把握することができます。
たとえ国内線利用であっても、長距離移動ではなくても、鉄道会社や一部区間によっては座席予約(有料)が必須になることがあります。
料金
ユーレイルパスの料金は以下の4つによって変わってきます。
- パスの種類(1カ国、グローバル)
- 利用する国
- 利用する日数
- 座席クラス
グローバル | |||||
---|---|---|---|---|---|
フレキシパス | 連続使用パス | ||||
座席クラス | 2等 | 1等 | 座席クラス | 2等 | 1等 |
4日間 | $233 | $296 | 15日間 | $393 | $499 |
5日間 | $263 | $333 | 22日間 | $484 | $614 |
7日間 | $315 | $399 | 1カ月 | $574 | $729 |
10日間 | $369 | $469 | 2カ月 | $682 | $866 |
15日間 | $457 | $580 | 3カ月 | $789 | $1002 |
1カ国 | |||||
座席クラス | 2等 | 1等 | |||
3日間 | $158 | $185 | |||
4日間 | $187 | $219 | |||
5日間 | $212 | $250 | |||
6日間 | $235 | $276 | |||
8日間 | $279 | $327 | |||
※2024年7月時点 |
基本料金は、グローバルパスの方が高くて1カ国パスの方が安いです。
ただし、以下に該当する方はグローバルパスを購入した方が1日あたりの鉄道料金が安くなる場合があります。
- 鉄道の利用頻度が高い(ほぼ毎日利用)
- 複数国を周る
- 乗り継ぎが多い路線を利用する
また、下記料金に関してはパスの料金に含まれていないのでご注意ください。
- 座席予約料金(座席指定料金)
- 車内食(ただし1等席の場合は無料で付くことがある)
- 特定の鉄道の料金
パスの購入方法
ユーレイルパスは、ユーレイルの公式HPから購入できます。
他には、ユーレイルパスを代理販売している旅行会社などでも購入できます。
パス選びに悩んでいる方はユーレイル公式HPから(アカウント作成が必須)、普段利用している旅行会社があればその旅行会社のHPから購入を検討しましょう。
ちなみに、ユーレイルパスではなく、ヨーロッパの一部区間のみチケットを購入したい場合は、Omioという交通検索サービスを利用するのがおすすめです。
頻繁に鉄道を利用する予定の無い方は、個々で鉄道チケットを手配した方が安く済みます。
下記の記事から購入することで、初回割引クーポンを受けることができるのでぜひ活用してみてください。
合わせて読みたい!【ヨーロッパ旅行に欠かせないOmio(オミオ)とは】使い方やメリット&デメリットをわかりやすく解説!予約手順
ユーレイルパスの予約手順は、以下の5つです。
- パスの選択
- 利用人数&利用日数の選択
- パス形式の選択
- 旅行者情報の記入
- 支払い方法の選択
なお、ユーレイルパスの購入は公式アプリからも行えますが、日本語対応をしていないため(2024年時点)、WEBからの予約をおすすめしてます。
基本的に公式アプリの利用は、乗車時にパスを見せる時と運行スケジュールを確認する時で十分です。
手順①:パスの選択
まずは、利用したいパスを選択しましょう。
前述で解説したように、ユーレイルパスの種類は大きく分けて3つあります。
ただし、「ギリシャの島々パス」は「ユーレイル1カ国パス」ページ内に掲載されているので、探す際は要注意です。
なお、一覧画面から希望するパスがなかなか見つからない場合は、ユーレイルのWEBページ内にある「パスの選択」から希望する国を検索して探してみましょう。
手順②:利用人数&利用日数の選択
パスの種類が決まったら、次にパスを利用する人数とパスを利用する日数を選択します。
なお、合わせて「1st class seats」「2nd class seats」のように、利用する座席クラスの選択もできます(デフォルトは2等クラス)。
- 1st:シートピッチが広めで、列車によっては食事やアメニティなどのサービスが付く。2ndよりも空いていることが多い。
- 2nd:通常の広さのシートピッチ。特別なサービスはないため、1等クラスよりも2〜3割安い。
グローバルパスの場合、有効期限中の好きな日にちに利用できる「フレキシパス」に加えて、連続した日数で利用する「連続使用パス」の選択肢も表示されます。
複数国でほぼ毎日鉄道で移動する予定の方は、グローバルパスの連続使用パスの購入がおすすめです。
手順③:パス形式の選択
パス形式の選択は重要ポイントです。
前述でも解説したように、パスの形式によって料金や乗車時のルールが変わります。
スマホ操作に慣れている方や少しでも荷物を減らしたい方はモバイルパスの選択がおすすめです。
また、パス形式の選択以外にも、キャンセルオプションへの加入の有無の選択もできます。
用語メモ
キャンセルオプションとは、万が一、ユーレイルパスの利用をキャンセルしても、一人$28のキャンセルオプションに加入することで100%の払い戻しが可能になるオプション。未加入の場合は85%の払い戻しになる。ただし、キャンセルオプションに加入しても、必ずしもキャンセル時の払い戻し額がオプション料金よりも高くなるとは限りません。
できる限り、購入予定のパス料金の85%と、オプション加入による出費との差額を計算して、どちらの額が出費を抑えられるか計算しておきましょう。
手順④:旅行者情報の記入(+アカウントへのログイン)
ポイント
旅行者情報の入力画面に遷移する前に、ログインしていない場合はログイン画面が表示されます。もし、まだアカウントを作成していない場合は、予約の流れでアカウント作成が可能です。旅行者情報の記入の際に重要なポイントは名前の記入です。
なぜなら、記入した名前がパスポートに記載の名前と少しでも違うと鉄道を利用することができなくなる可能性があるためです。
なお、パスが不要な4歳未満のお子様の情報入力は不要です。
一方で、無料とはいえパスの所有が求められる4〜11歳の子供の情報入力は必要なので、同様に名前に注意しながら記入をしましょう。
手順⑤:支払い方法の選択
支払い方法は、自分の出身国(または在住国)によって選択肢が変わってきます。
ただ、日本語サイトで開くと自動的に日本人の場合の支払い方法が表示されるので、表示された選択肢から自分好みの支払い方法を選択しましょう。
支払い方法の選択、および情報の記入が終わると「支払う」ボタンが表示されます。
ボタンを押せばユーレイルパスの予約は完了です。
予約完了
5つの手順を完了させると、アカウント作成時に登録したメールアドレス宛に、予約内容の詳細とユーレイルパスが送られてきます。
もし、前述の「手順③:パス形式の選択」でモバイルパスを選択している方は、ユーレイルの公式アプリ「Rail Planner」をインストールして、利用開始時にパスが利用できるように設定しましょう。
一方で、紙パスを選択している方は、予約を進める際に指定した日時に郵送でパスが手元に届きます。
手元に届き次第、いつでも使用開始ができるようになります。
パスを使った乗車手順
ユーレイルパスを使った鉄道への乗車手順は、わずか2ステップです。
- パスを有効化
- 乗車時&乗車後に駅員さんにパスを提示
パスの有効化は、モバイルパスの場合は公式アプリでの設定、紙パスの場合は最初の乗車時に利用開始日の記入をしましょう。
パスの利用が可能になったら、あとは乗車時や乗車中に駅員さんに提示するだけでOKです。
座席の予約
前述の「ルール・条件」でも解説したように、ユーレイルパスを利用する際には、鉄道会社や区間によっては座席の予約が必要になります。
この座席の予約も、ユーレイルパスのWEBサイト内や公式アプリから行うことができます。
座席予約は任意の場合と必須の場合の2つありますが、座席予約が必須になる主な鉄道会社や区画は以下の通りです(一例)。
- ユーロスター(パリ-ロンドン間)
- フランス・ベルギー・オランダ・ドイツの4カ国を結ぶThalys(タリス)
- TGV(フランスの国鉄)
- AVE(マドリード-バルセロナ間)
- ローマ-ヴェネツィア間
また、パスの対象国や区画によってはユーレイルパスのWEBサイト内でも予約ができないことがあります。
予約ができない時は、利用予定の鉄道会社のホームページ内で行いましょう。
利用メリット
ユーレイルパスを利用するメリットは、大きく分けて以下の4点です。
- スマホ一台で鉄道利用ができる
- 自由に途中下車ができる
- 様々な割引がある
- 座席の予約もできる
スマホ一台で鉄道利用ができる
ユーレイルパスをモバイルパスで利用することで、スマホ一台でヨーロッパ中の鉄道を簡単に利用することができます。
スマホ一台で簡単に鉄道利用ができる具体的な理由は、以下の通りです。
- チケット窓口や駅構内の販売機での購入が不要
- 事前に日本語で座席予約ができる
- スマホ画面を見せるだけで乗車ができる
- 鉄道の運行スケジュールの確認ができる
毎回チケットの購入をする必要が無いことに加え、なにより鉄道に関するあらゆる予約や下調べを全て完結させることができます。
また、混雑時に列に並ぶ必要も無く、駅の入り口から列車まで流れるようにして乗車できる点は、ユーレイルパス(モバイルパス)を持つ大きなメリットです。
自由に途中下車ができる
ユーレイルパスを購入すれば、目的地に行く途中で気になる駅で下車することも、乗車中に目的地を変更することも自由にできます。
なぜなら、事前に目的地を必ず指定する通常の乗車チケットと違って、ユーレイスパスは指定のエリア内であれば乗り放題だからです。
もちろん、通常の乗車チケットであっても途中で目的地の変更をすることはできますが、目的地が変わったことによる変更手数料を取られてしまうことが多いです。
ただし、座席予約が必要な鉄道会社や区間の場合は、一度途中下車をするとあらためて座席予約をする必要があります。
つまり、自由に乗り降りができるのは、座席予約が不要な鉄道会社や区間であることを念頭に置いておいてください。
様々な割引がある
ユーレイルパスには、年齢に応じて様々な割引を受けることができます。
ユース割引 | ファミリー割引 | 幼児無料 | シニア割引 | |
---|---|---|---|---|
対象年齢 | 12歳以上27歳以下 | 4歳以上11歳以下 | 4歳未満 | 60歳以上 |
詳細 | 通常の大人パス料金から最大で25%引き。 | パス料金が無料になる「ユーレイル小児用パス」の利用が可能。座席予約もできる。ただし、大人1名につき2人の子供までが対象(3人目以降は大人パスの購入が必要)。 | パスの購入が不要(つまり無料)。ただし、座席予約はできないため、座席が空いていれば座ることができるが、空いてない場合は膝の上に乗せるなどの対応が必要。 | 通常の大人パス料金から10%割引。 |
注意
パスを購入した時点の年齢ではなく、パスの利用開始時の年齢が対象になります。なお、パス利用期間中に誕生日を迎えて年齢が変わっても引き続き割引は適用されます。各々の割引は1等席、2等席問わず適用されます。
ただし、「ジャーマンレイルパス(ドイツ)」のように、一部の国では適用されない場合があるので、購入前に必ず注意事項を確認しましょう。
なお、ユーレイスパスのWEBサイト以外から購入すると、割引の適用がされないこともあるため、ユーレイルパスWEBサイト以外から購入する際は、必ず料金や注意事項を確認するようにしてください。
座席の予約もできる
ユーレイルパスを持つことで、スマホから簡単に座席予約を行うことができます。
ユーレイルパスではなく窓口などで乗車チケットを購入した場合は、購入時に合わせて座席予約を行う、または鉄道会社の公式HPにアクセスして英語入力で座席予約をしなければなりません。
一方で、ユーレイルパスを持っている方は、ユーレイルパスWEBサイトから好きな鉄道会社・区間を好きなタイミングで座席予約することができるようになります。
さらに、WEBサイトの座席予約画面で行き先を入力すると、その鉄道会社・区間で座席予約が必須かどうかを教えてくれます。
ただし、下記の国はそもそも座席予約ができないため、必要に応じて各鉄道会社の公式HPから座席予約を行なってください。
座席予約不可の国 |
---|
ブルガリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、エストニア、フィンランド、ギリシャ、アイルランド、ラトビア、リトアニア、モンテネグロ、北マケドニア、ポルトガル、セルビア、トルコ、イギリス(ユーロスターのみ座席予約可) |
なお、仮にユーレイルパスWEBサイト内での座席予約不可であったとしても、しっかりサイト内で案内をしてくれてるため、その案内に沿って予約手続きを進めればそこまで難しい作業ではありません。
利用デメリット
ユーレイルパスを利用するデメリットは、大きく分けて以下の3点です。
- 必ずしもお得に利用できるとは限らない
- 専用アプリが日本語対応してない
- 問い合わせは日本語非対応
必ずしもお得に利用できるとは限らない
ユーレイスパスを購入したからといって、必ずしもお得に鉄道を利用できるとは限りません。
なぜなら、鉄道を利用する頻度、国、日数、鉄道会社によっては、むしろ乗車する度にチケットを購入した方が安く済む場合があるからです。
【通常購入の方が安くなるケース(一例)】
- 利用可能日数に対して利用頻度が少ない
- 利用する鉄道会社の運賃が安いor区間の料金が安い
- 高速鉄道の利用頻度が多い影響で座席予約料金が必要となり、結果的にパスの方が高くなった
パスを購入する前に、ある程度料金のシミュレーションをすることが大切です。
ただし
「料金の算出が手間だからパス購入で楽したい」
「たとえ少し高くなっても毎回チケットを購入するのが嫌だからパスを買う」
このように、手間を減らしたり旅行を楽しむ時間を少しでも確保したい方はパス購入はおすすめです。
専用アプリが日本語対応してない
残念ながら、モバイルパスを使用するためのアプリは日本語対応をしていません。
そのため、英語、または他のヨーロッパの言語でパスの提示や運行スケジュールの確認をする必要があります。
ただ、座席予約に関しては日本語対応をしているWEBサイトから行えるため、日本語入力ができないことによる誤った座席予約をする可能性はほぼありません。
もし、日本語で運行スケジュールを確認したい場合は、ユーレイルの冊子を購入したり、あらかじめ特定の鉄道のスケジュール表を印刷して持っておくことをおすすめします。
問い合わせは日本語非対応
残念ながら、ユーレイルパスのWEBサイトや公式アプリからのお問い合わせは日本語対応していません。
通常のメール問い合わせの他に、チャットでの問い合わせもできますが、基本的にどちらも英語や他のヨーロッパの言語で入力する必要があります。
もし、どうしても日本語で問い合わせたい場合は、以下の2つの方法を取ってみてください。
- ユーレイルパスを公式WEBサイトからではなく、日本語対応可能な旅行会社から購入する(ユーレイルパスを購入できる旅行会社一覧は前述してます)
- 各鉄道会社に直接問い合わせる(ただし必ずしも日本語対応しているとは限らない)
ユーレイルパス利用向きな人の特徴
前述の「ルール・条件」などの情報を踏まえて、ユーレイルパス利用に向いている方の特徴は以下の通りです。
- ほぼ毎日列車で移動をする
- 複数の鉄道会社を乗り継いで長距離移動する
- 毎回チケットを購入するのが手間だと感じる(楽をしたい)
反対に、ユーレイルパスよりも、乗車する度にチケットを購入する通常の方法向きな方の特徴は以下の通りです。
- 1都市滞在や同じ街に数日滞在
- バスなど鉄道以外の移動手段も利用
- 乗車の度にチケット購入することを苦に思わない
なお、乗車する度にチケットを購入する通常の方法で旅行することを考えている方におすすめの交通検索サービスは「Omio(オミオ)」です。
鉄道だけでなく、バスやフェリーなども同時に比較し、最良の手段をわかりやすく表示してくれる優れものです。
Omio(オミオ)については下記の記事で詳しく解説しているので、気になる方はぜひあわせて読んでみてください。
合わせて読みたい!【ヨーロッパ旅行に欠かせないOmio(オミオ)とは】使い方やメリット&デメリットをわかりやすく解説!まとめ
- ユーレイルパスとは、ヨーロッパの鉄道が乗り放題になる夢のような鉄道チケット。
- 利用できる国数は33カ国。
- パスの種類は「1カ国パス」「グローバルパス」「フェリーパス」の3種類。
- パスの形式は「紙のパス」「モバイルパス」の2つから選べる。
- パスの購入はユーレイルパス公式HPの他、各旅行会社の代理販売からも購入ができる。
- ユーレイルパスの予約手順はわずか5ステップで完了。
- パスを使った乗車手順は「パスの有効化」「乗車時&乗車後に駅員さんにパスを提示」の2ステップのみ。
- 鉄道会社や区間によっては座席の予約が必要になる(パス料金んは含まれていない)。
- パス利用ではなく乗車の度にチケット購入をしたい方におすすめのサービスが「Omio(オミオ)」。
参考文献・注意事項
- 当記事は100%正しい内容を保証するものではありません。一部誤った記載が存在する可能性があることをあらかじめご了承ください。