こんな方にオススメの内容!
- なぜユネスコが創設されたのか理由が気になる!
- ユネスコと世界遺産の関係を理解したい!
- 教養として世界遺産に関する知識を習得したい!
- 世界遺産検定の受験を考えている!
ポイント
- ユネスコは主に世界平和に貢献する目的で創設された国際機関!
- 世界遺産という考えが誕生した背景にはユネスコが大きく関わっている!
答え:世界の平和と福祉への貢献を目的とする国際機関
ユネスコの旗 ※引用:Wikipediaより
正式名称 | 国際連合教育科学文化機関 |
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英名 | United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization(UNESCO) |
創設年 | 1945年(20カ国の加盟国で実際に発足したのは1946年) |
本部 | パリ |
日本の加盟年 | 1951年(世界で60番目) |
ユネスコとは国際連合の専門機関のことです。
創設された目的は、世界の平和と福祉に貢献することです!
「世界の平和と福祉への貢献」をもう少し噛み砕いて言うと下記のようになります。
- 国際連合の活動を前進させて、教育・科学・文化を通じて各国の国民の連帯を生み出させる。
- 人種・性別・言語・宗教の差別を無くして、正義(実現されるべき価値観)・人権・基本的自由が尊重される世界を実現させる。
ユネスコが創設された背景
産業遺産として世界遺産に登録された日本の長崎県にある「端島(軍艦島)」
ユネスコが創設された1945年というと、ちょうど第二次世界大戦が終結した年になります。
もうお気づきかと思いますが、実は第二次世界大戦の終結こそユネスコが創設された大きなきっかけだったのです!
第二次世界大戦終戦後、戦争で深く傷ついた国々がロンドンに集まりました。
そこでユネスコは発足し、世界平和と福祉に対する取り組みが具体的に始まったのです。
戦争は人の心の中に生まれるものだから、人の心の中にこそ、平和のとりでを築かなければならない。相互の風習と生活を知らないことは、人類の歴史を通じて世界中の人々の間に疑惑と不信を引き起こした共通の原因であり、この疑惑と不信のために、世界中の人々の差異があまりにも多くの戦争を引き起こした。(ユネスコ憲章全文の一部)
総会・執行委員会・事務局のそれぞれの役割
メディアで世界遺産を取り上げる際によく映されるギリシャのアテネにある世界的に有名な世界遺産「パルテノン神殿」
ユネスコの活動は主に
- 総会
- 執行委員会
- 事務局
この3つに分けられます。
それぞれの役割や特徴を見ていきましょう!
- ・通常2年に1度開催される。
- ・ユネスコが行う活動の方針・政策を決める。
- ・執行委員会が提出した計画の決議をする。
- ・執行委員会の選挙を行う。
- ・2年に4回以上開催される。
- ・58カ国の政府代表から構成される。
- ・国際連合への助言を行う。
- ・ユネスコの新加盟国の承認をする。
- ・総会・執行委員会への提案書の作成を行う。
- ・ユネスコの事業計画案・予算見積書・定期報告書の準備をする。
また歴代だと、1999〜2005、2005〜2009年の2期にわたって松浦晃一郎氏が日本人で唯一ユネスコの事務局長なった過去があります。
松浦氏は事務局長を担当していた期間に無形文化遺産条約を成立した実績があります。
ユネスコと世界遺産の関係
文化財の保全に対する考えに大きく影響を与えたエジプトの有名な世界遺産「アブ・シンベル神殿」
ユネスコは「世界遺産」という考えの生みの親です!
よく世界遺産が登録された際に「ユネスコ世界遺産に登録された」と言われるように、世界遺産の背景にはユネスコが大きく関わっています。
前述の「答え:世界の平和と福祉への貢献を目的とする国際機関」でも触れたように、ユネスコは世界の平和と幸せ(福祉)を築くことに貢献するため創設されました。
そして世界の平和と幸せを実現させるためには、「教育・科学・文化を通じて世界に連帯感を持たせ、人種・性別・言語・宗教の差別を無くすことが重要」であることを強くうたってます。
世界遺産はその国の文化・伝統・環境などを象徴しています。
つまり互いの世界遺産を理解しあえば、その国に対する理解も深まり、尊重しあえる関係が築けるということです!
さらにユネスコは互いの文化・宗教を理解しあえるようにするために、”教育”にも重点を置いています。
世界遺産に関する教育を広めたり、世界遺産に関わる人材を育成したりすることもユネスコの立派な役目なのです!
世界遺産:トレーニングテスト
(「世界遺産検定」の概要についてはこちらの資料を参考にしてください)
2級レベル
ユネスコにある会議(組織)として誤っているものはどれか。
- 審議会
- 事務局
- 執行委員会
- 総会
①
答え(タップ)>>1級レベル
『ユネスコ』に関する説明として誤っているものはどれか。
- 第二次世界大戦が終戦した1945年に創設され、実際に発足したのは20カ国が加盟した翌年の1946年である。
- 世界遺産リストへの登録推薦書を受理し、事務局登録をして専門調査を依頼する重要な役目がある。
- 総会は通常2年に1度開催され、活動方針や制作の決定などが行われる。
- 国際連合が行う活動を前に進め、世界の平和と福祉に貢献することを目的としている。
②
答え(タップ)>>※「3,4級」レベルのトレーニングテストは対象外になります。
まとめ
- ユネスコは世界の平和と福祉に貢献することを目的に創設された!
- ユネスコの創設には第二次世界大戦が大きく関わっている!
- ユネスコの活動は「総会」「執行委員会」「事務局」の3つに大きく分けられる!
- 松浦晃一郎氏が日本人で唯一ユネスコの事務局長になり無形文化遺産条約を成立させた!
- 世界遺産条約は1972年のユネスコ総会にて採択された!
参考文献・注意事項
- 当記事の内容は「世界遺産検定1級公式テキスト<上>」と「世界遺産検定1級公式テキスト<下>」を大いに参考にしています。
- 当記事は100%正しい内容を保証するものではありません。一部誤った記載が存在する可能性があることをあらかじめご了承ください。